膣からのお湯漏れは仙台中央クリニックにご相談ください

お湯漏れとは

お風呂上りに腟からお湯が出てきてショーツが濡れてしまうということで御相談を頂いています。これってなに？と、戸惑って不安になってしまいますが、浴槽につかった際にお湯が膣内に入り逆流する現象です。

お風呂上がりに腟からお湯が出てきた

お風呂上がりに腟から液体がタラーっと出てくると、ビックリしてしまいます。プールに入った後に腟から液体が出てきてしまった、という方もいらっしゃいます。これは湯漏れと呼ばれる現象です。お風呂やプールに入った時にお湯や水が腟の中に入り、その後20～30分ほどの間に腟から外に出てきます。原因は、腟のゆるみと関連しています。出産により膣が緩んで起こる場合が多いのですが、妊娠や出産に関係なく起きることもあります。

腟の緩みや膣括約筋の筋力低下

膣括約筋とは膣の入り口にある筋肉で膣を締める効果が有ります。妊娠中は赤ちゃんの成長とともに子宮が重く大きくなることで膣括約筋に負荷がかかり、分娩時には、子宮口の広がりとともに骨盤底筋が引き伸ばされることで膣括約筋にはさらに大きな負荷がかかり、機能が衰えます。腟は分娩時には産道といわれ、直径約10ｃｍの赤ちゃんの頭が通ってくるため、物理的に一旦伸展され、腟の緩みにつながります。そのため、入浴時にお湯が腟内に入りやすくなり、湯漏れが起きてしまいます。

湯漏れを自己努力で治す

膣括約筋の筋力をアップする方法がネットで紹介されています。湯漏れを防ぐためには、腟をキュッと閉める力を強くすること、つまり膣括約筋の筋力をアップさせることが必要です。仰向けに寝て、足を肩幅に開き、両膝を軽く曲げます。その姿勢のまま、肛門と尿道・腟をぐっと締めます。1－2秒ごとに締める動作と緩める動作と繰り返すというものです。地味なトレーニングですが、毎日欠かさず行うことが必要です。椅子に座って行っても同様の効果が期待できます。自宅でできる体操ですが、効果が現れるのに数カ月から数年が必要であり、重症の湯漏れには効果が現れ難く、即効性はありません。気長な努力が必要です。効果が現れない場合には外科的治療が必要になります。

湯漏れに対する外科的治療

湯漏れに対して、膣縮小術が有効です。機能が衰えている膣括約筋を引き締めて、膣の緩みを改善させます。膣内にお湯が入らなくなるために、湯漏れは無くなります。

湯漏れに対する膣縮小手術の注意事項やリスク(稀なものを含む)

• 縫縮の程度を過度に強くすると、性交渉が不能になる場合があります。
• 術後出血が続く場合があります。
• 細菌感染を合併する場合があります。
• 傷が離解することが有ります。
• 一度治った湯漏れが再発した場合は、再手術が必要になります。
• 膣括約筋を締め過ぎると性交渉が出来なくなることが有ります。